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英米日の三大スターが繰り広げる戦争悲哀
戦場にかける橋 (後編)
The Bridge on the River Kwai
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英米日の三大スターが繰り広げる戦争悲哀
戦場にかける橋 (前編)
The Bridge on the River Kwai
この映画の見どころはと聞かれると、「ラストの橋梁爆破シーンが映画史に残る」ほど有名な場面をあげる人は少なくありません。事実、CGなどまったくない時代のことですから、すべてが「実写」で撮られています。実際のジャングル(スリランカ)をロケ地に橋の建設と平行して撮影が半年にも及んでいます。まさに、撮影隊全員がジャングルの「捕虜」のような状態で撮影されたのですから、ウソっぽい場面がありません。ロケ撮影の強みです。
筆者がこの映画の見どころとするのは、全編を通じて徹底的に相反する三人の男たちです。イギリスの二コルソン中佐(アレック・ギネス)、アメリカのシアーズ中佐(ウイリアム・ホールデン)、日本の斎藤大佐(早川雪洲)の人間像が戦争というフィルターを通して映し出されるところがおもしろいのです。特にダイアローグから醸し出される各国人の気質がぶつかり合い、すれ違い、お互いの価値観がここまで対立すること自体が精神的な意味合いで常に「戦争状態」ある、と観客が自然に悟れるところがすばらしい。
もちろん、英語も三者三様!学習面でいえば、アレック・ギネスが話すブリティッシュ・イングリッシュは、役柄に徹した見事な英語で、どこを切っても学ぶところであふれています。上流階級出身という設定なので、やや高慢なところはぬぐいきれませんが、聞いているうちに思わず「なるほど」と思ってしまうと、もうこちらの負けです。
二コルソン中佐が「貴族」だとすれば、アメリカのシアーズ中佐は「市民」という平等感を感じます。英語もちゃきちゃきのアメリカ英語で、非常に親しみやすい。聞いていると「友達になれそう」と思えるほど、気取りがない。
そして斎藤大佐の早川雪洲です。スタッフの回顧録では「セッシュウ・ハヤカワはほとんど英語ができなかった」と語っているようですが、英語のできない人を主役に据えることがあるでしょうか?もっと正確に語れば「思ったより英語の訛りがひどかった」くらいではないのでしょうか?実際早川雪洲の英語は「日本的」です。しかしその響きは明治時代に苦学して「洋行」した日本人のそれを思わず想像してみたくなるほど、古色蒼然とした響きがあるのです。それがかえって役の真実味になって物凄い存在感となり映画に貢献していると思います。英語という面だけでも記念碑的な作品です。
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